監修宅地建物取引士 松本 宗一(横浜不動産再生パートナーズ 代表取締役)
競売開始決定通知書が届くと、「もう家を失うしかない」と感じる方が多くいらっしゃいます。けれど、この段階でもまだ選べる道は残っています。届いた日から何をすればいいのか、順番にお伝えします。
通知が届いても、すぐに家を失うわけではありません
通知が届いてから家の持ち主が変わるまでには、いくつかの段階があり、一般的には半年以上かかります。この間に動き出せるかどうかで、選べる方法が変わってきます。
STEP 01競売開始決定通知書が届く
裁判所から届きます
STEP 02現況調査・評価
通知から1〜2か月ほど
STEP 03期間入札の公告
通知からおおむね3〜6か月
STEP 04入札・開札
公告から数週間後
STEP 05売却許可・代金納付
家の持ち主が変わります
期間の目安は、裁判所や物件によって異なります。届いた書類で、今どの段階にいるのかを確認することが大切です。
まず、今日やること
- 通知書を保管する:裁判所名と事件番号が、今後の確認に必要になります。
- 住宅ローンの書類を集める:返済予定表や、金融機関・保証会社から届いた書類をまとめます。
- 家族と状況を共有する:共有名義の方や連帯保証人がいる場合は、早めに話しておきます。
- 相談先に連絡する:残された時間を確認し、取れる方法を一緒に整理します。
任意売却という方法があります
任意売却は、金融機関などの債権者の同意を得て、競売ではなく一般の売却と同じ形で家を売る方法です。競売と比べると、次のような違いがあります。
01売却価格
相場に近い価格で売れる可能性があり、売却後に残るローンを抑えやすくなります。
02周囲への知られ方
一般の売却と同じ形で進むため、裁判所による物件情報の公開がありません。
03引越しの時期と費用
引越しの時期を相談して決められ、費用の一部が認められる場合もあります。
04残ったローンの返し方
売却後に残った分は、収入や生活に合わせた返済方法を債権者と話し合います。
任意売却は、債権者の同意がなければ進められません。
また、売却しても残ったローンがなくなるわけではありません。返済が難しい場合は、提携する弁護士・司法書士をご紹介し、債務整理も含めて検討します。
競売を止められる期限があります
任意売却で買主が見つかっても、債権者が競売の申立てを取り下げなければ、競売は止まりません。実務上は、開札の前日までが一つの目安とされています。
ただし、債権者との調整や買主探しには時間がかかります。期限ぎりぎりではなく、できるだけ早い段階で動き出すことが大切です。
「もう遅いかも」と思ったときこそ
通知が届いてから日が経っていても、まずは今どの段階にいるのかを確認することから始めます。手元にある書類だけでも構いません。
通知が届いたその日から動き出すことが、選べる道を残すことにつながります。
まずは今の状況をお聞かせください。
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